3/23 トルコFW7日目

イスタンブールのNGOを訪問。かれこれ3年のお付き合いのあるNGOです。もともとこのNGOはTemporary Education Centerだったのですが、トルコ国内のTECがすべて閉鎖、シリア人児童生徒はトルコの公立高校にいくことになり、この学校は、現在は、次の2つを含むシリアコミュニティの支援の活動をしています。

(1)こどもの支援
ひとつは、学校の勉強についていけない子どもに、補習校として家庭教師的な学習支援をする。もうひとつは、学校と家庭以外に居場所のない子どもたちに「居場所」を提供する。子ども会やピクニック、ものづくりワークショップなどをして子どもたちが集まり、関われる活動と場を提供しているのです。「場所だけでは人は集まらない。集まるきっかけとなる活動ー自分がここにいたい、いてもいいんだと思える活動を提供しつづけることを私たちは大切にしている」ということでした。現在、大阪府高槻市の芥川高校の生徒がその一つの活動を一緒につくっています。

(2)女性の支援
シリア人女性たちは社会的に孤立しがちです。仕事をしていない女性は家にこもりがちで外との関係をほとんど持つことができません。また仕事をしていても様々な問題(長くなるのでいずれまた説明)を抱えていて、その問題について相談にのってくれる人を探すことも簡単ではありません(見知らぬ人に家庭のことを気軽に話すことはできないから)。このNGOでは、女性たちにトルコ語の語学コース、裁縫や刺繍などのコースを提供し、女性が外に出る機会を作っています。また子どもの支援といいながら、実は女性たちがこのセンターにこれるようにも工夫しています。子どもがセンターに来る時には母親も一緒に来ることが多いので、それをねらって、たとえば5歳の子どもの会とかを開いて、小さい子どもをもつ母親がこれるきっかけをつくっているのです。このセンターが女性たちにとって安全な場所であることを女性たちが気付けば、あとは自然と自分の悩みや問題を話すようになり、このコミュニテイに通う女性たち全体で支えていくそうです。

他にも詳しくいろんなことを教えていただいたので、詳細はけいじゅにお願いしたいと思います。けいじゅが熱心にかつ丁寧にインタビューしてくれたので、NGOのハティージャ先生もそれに真摯に答えてくれていました。私はその間お茶を飲みながら通訳&休憩。けいじゅのインタビューが上手になっていて感心した。

その他、芥川高校とこのNGOの国際連携プロジェクトのコーディネートもあわせて慶樹が進めてくれました。ほんと頼りになる。

そのあと30分遅れで、UNRWAの教育開発センターーの所長で私のパレスチナ人の父であるアブアラーを訪問。アブアラーは、1948年イスラエル建国時に、パレスチナから追い出され、難民となりシリアにいきつきました。当時4歳。それからシリアで育ち、教育を受け、教師(美術)になり、教頭、校長、スクールスーパーバーザー(アラビア語)、教育開発センターの副所長、所長となり、UNRWAでその任務を終えました。引退後しばらくして、シリア内戦がはじまり、再び国を出て、スーダンに避難し、そこで国籍を獲得しました。長い人生で自分の国籍があったのは5年なんだよ、という言葉が忘れられません。国籍とは、空気のようなもの。それに気づかされました。ここでもけいじゅが丁寧にインタビューをしてくれたくさんのお話を聞かせていただきました。お話に聞き入ってしまったので、気づいたら次のアポに大幅遅刻・・。

そのあと1時間遅れでアリーの家へ。パルミラのブスタン(ベドウィンたちがらくだや馬をかっている庭のような場所)で過ごすように暖かい時間でした。

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3/21 トルコFW5日目 Mission Completed!

ガジアンテップ では、ゼミで取り組んでいるプロジェクト「A Little Taste of Syria:シリアの味を少しだけ」のレシピ本の国際協働制作のための活動を進めました。日本側は、けいじゅ、かんな、きょうこ、しゅんすけ、たつき、そしてプロの料理研究家のやすこさん、ウェブデザイナーのみきこさんで、これからつくっていく活動です。そのための土台となる現地の共同制作者と関係づくり、料理の作り方、味を共有し、さらに、それにまつわる彼らや家族の思い出、国や地域での思いについてお話を聞きました。今回、訪問させてもらったファミリーは4つのファミリーです。

画像に含まれている可能性があるもの:5人、、岸 磨貴子さん、鈴木 慶樹さん、Omar Alsaadiさんなど、、スマイル、屋外

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3/20 トルコFW4日目(午後)

午後は、Karm Homeという孤児院を訪問しました。前に紹介したSalam Centerは未亡人と孤児の施設で、母子が一緒に生活ができるけれど、この施設は、様々な理由で保護者がいない子どもたちが生活しています。2年間の調査の中で、一つ疑問に思っていながら、なかなかたどり着けなかった問いがありました。それは、貧困や暴力の渦中に置かれた子どもちがどこで保護されているのか、ということです。早期結婚、無国籍、家庭内暴力、GBV、児童労働、様々な犯罪へ巻き込まれるケースを聞いてきたけれど、その渦中にいる子どもたちはどこで保護されているのか、どう保護されているのか、なかなか知ることができませんでした。今回、Karim Centerのことを知って、すごく心が揺さぶられました。シリアの子たちを保護する孤児院はプライベートなので寄付金などで運営をしていますが、これまで閉鎖の危機もあったけれど、なんとかみんなで持ち寄って子どもたちを守ってきたそうです。

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上

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