3期生の秋学期第1回目のゼミは、かりんによる「ことばと遊び」ワークショップ。以下、概要です。
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みなさん、こんにちは。本ワークショップでは、「インプロ」×「言葉遊び」をキーワードとした活動を行います。みなさんは、友達の授業の振り返りを読んだときや友人から講演会後の感想を聞いたとき、自分と同じ経験をしたのに自分とは異なる捉え方・考え方をしていることに興味を持ったことはありませんか。人は経験を語るとき、言葉を使いますが、その言葉の使い方がどう違うとどう捉え方や考え方が変わってくるのか、気になりませんか。普段何気なく使っている言葉に意識を向けながら、言葉を通して今までの経験を語り直してみると新しい未来がみえてくるかもしれません。経験をどう意味づけするのかが人によって違うからこそ、このWSに参加する人たちが使う色々な言葉に出会い、一緒に関わり合うことで今まで見えなかった新しい発見ができると思います。
本ワークショップの目的は、次の3つです。
1つ目は、言葉を通して未完の未来をつくることです。未来は「未だ」決まっていません。未来は「いま、ここ」に生きる私たちが作り出せるものです。未来は、人との関わりの中でつくられていきます。未完成である未来をつくる経験をするのがこのワークのひとつです。そして、その経験をつくるのが「ことば」です。私たちが生きる未来は「多様」です。言葉の多様性を遊び、未来の多様性を感じることができます!
2つ目は、関わりを通して未来を作ることです。本ワークでは、多様な背景を持つ人たちと一緒に物語を作ります。私たち一人ひとりの価値観、視点、考え、感情は多様であり、その関わりの中で生まれる未来もそれだけ多種多様になります。物語づくりに正解はなく、私たちだからこその物語(未来)が生み出されていきます。
3つ目は、多様な役割を即興的に担いながら物語を作ることです。私たちの社会の中では役割を固定しがちですが、このワークでは、物語をつくるプロセスで柔軟に即興的に役割を変えていきます。物語づくりをひっぱる役割、フォローする役割、フォローする人をさらにフォローする役割、聞く役割など多様な役割を担います。これらの役割は決められるのではなく、物語づくりの中で自分で「どうありたいか」を決めて役割をつくり、担い、変化させていきます。まさに、教える/教えられる、支援する/される、話す/聞くといった二元論的な関係をこえ、関係性の中で自分らしさを発揮していく経験ができます。
そして、実践。第1回目にぴったりの楽しみながら、笑いながら、いろんな気づきを生み出す実践でした。かりんの研究は、小学校の先生2名(のどか先生、あゆみ先生)と卒業生のきょうこさん、私の5人で進めています。ことばとあそびをテーマとしたワークショップを引き続き開発し、冊子か何かにまとめていく予定です。完成したら、岸ゼミウェブから閲覧できるようにしたいと思います。