2021年度 第3回目ゼミは、3期生:社会構成主義を読む 4期生:グラレコWSでした。
<3期生ゼミ>
第1章では、社会構成主義の基本的な考えについて会話しました。私が、社会構成主義に出会ったのは、大学四年生のころ。当時は、いろんなもやもやがあって、就活しなきゃいけないのか、とか、自分の生き方を模索していた時だったので、社会でこういわれている、これが正しい、よいとされているということに対して、一度離れていていい、と背中を教えてもらったのを記憶しています。そして、未来は自分でつくれるとおもった瞬間、流れるように生きるのではなく、自分がどうありたいのか、どうしたいのか、はっきり意図をもって(その意図は人との出会いや場所によって変化することを前提としてつくりかえながら)生きていこうときめたのでした。
それから、20年。絶対視される価値観の社会でいきると、楽は楽だけれど、今の人生楽しい。生み出す喜びを実感できます。知識に、優劣をつけず、誰もを尊敬できるようになったし、どんな話も関心をもって聞き、前に進めていけるようになったなって思います。
今日の議論でとても関心をもったことのひとつは「知識を構築するプロセスでは何をやっているかわからなく、答えがないはなしってダラダラ話しているだけじゃないとみえる。効果効率的に答えを出すことの方を好む人もいる」という話。私は、学校現場で専門家/講師として呼ばれることが多く、学校の先生方に研修したり、授業についてアドバイスしたりします。最初、学校は「すぐに役立つノウハウをください」というのですが、私は「私は何も教えませんが、みなさんがやりたいことを一緒に考えたり、取り組んだりします」といって関わります。後者で進めた学校は、長くおつきあいさせてもらっているけれど、逆に「いやいや。会話なんていらんから、教えてくれ」と言う学校とは一回キリのところが多いです。学校現場にいってよく思うのは、ゲットの文化が浸透しているなということ。役立つ知識や方法を知りたい。明日すぐやくだつ方法を知りたいというニーズに溢れている。もちろん、そういった方法を教えることはあるけれど、それをゴールとしたら、「あげる」「もらう」で終わってしまう。でも、そこから会話をはじめて、その先にあるものを一緒にみつけていけた学校や先生とは、関係性も強く、ともに生み出せる面白さが共有できていて、研究も実践も楽しくできる。「答えがないはなしってダラダラ話しているだけじゃないの」というのは、「ゴールを決めて結論を出す。知識を獲得する」という前提があっての価値判断で、「ちょっとした誰かの発言や経験から新しい動きや活動が生まれてくる土台づくり」とすると見え方は違う。同じ現象でも、それを自分がどういう立場で関わっているかによっても、自分が現場とどうか変わるのか、そこから何がはじまるのか/はじまらないのかも違ってくるなって思う。そして、そういう前提となる認識が違う人と一緒に会話をすると、全然会話が噛み合わなかったいするけれど、それもそれで楽しんでいくのも大事だなって思う。
<4期生ゼミ>
4期生ゼミでは、あすか、まりん、りゅうによるグラレコWSでした。この日までに何度か集まり意見交換してつくったWS。4期生最初のワークショップです。どれもとても細やかにデザインされとてもよかったです。特にいいなとおもったのは、みんなでそのワークショップを完成させていったこと。こうやってみんなが成長発達できる場をゼミみんなで作っていきたい。