We Are Learning Designers,
Creating Playful Change Together!

岸ゼミのねらいは、人や社会に変化を生み出せる「場のデザイナー」 になることです。そのための鍵のひとつが、異なる価値観や文化の間で交わされる「越境的対話」です。 社会のグローバル化・情報化が進み、多様な文化を越境すること自体は容易になりました。しかし、物理的に越境しても、本当の意味での対話は簡単には生まれません。同じ場所にいても、「私は私」「あなたはあなた」と境界を引いてしまうことは少なくありません。多くの場合、人は「いつもどおり」のコンフォートゾーンを超えることに不安を感じます。しかし、こうした越境に伴う不安やコンフリクトこそが、新しい可能性を生み出す源となります。

このような「今の自分(社会)」を超えて、「今はないが将来なりうる自分(社会)」へと変化するプロセスを、岸ゼミではArts-Based Research(ABR)を通じて探究します。ABRは、アートの力を使って新たな視点を生み出し、言葉だけでは伝えきれない経験や感情を表現する方法です。「問い」を形にし、対話を生み出し、変化を促す実践として、ABRを活用した
「新しい会話を生み出す」「活動(環境/場)づくり」に取り組んでいます。

アートを通じて、まだ見ぬ
「なりたい自分」や「なりうる社会」を創造する ——ゼミでその一歩を踏み出していきましょう。

岸ゼミっ!

獲得から生成の「場」

これまで私たちは「ゲット」を中心とした教育を受けてきました。知識を得る、単位をとる、良い成績をとる、順位を得る、インターンやボランティアの経験を持つ、賞を得る、などです。多く得れば得るほど、有能であるとされ、優遇されてきました。

ゲットすることに重点をおいてしますと「AよりBのほうが得る事が多そうだ」という思考や行動をしてしまいます。そして、比較し、区別する習慣ができてしまいます。

岸ゼミでは、「ギブ」を重視します。ギブしあえば、より良い学習環境ができます。暖かい学習のコミュニティが生まれます。暖かいコミュニティは、多く新しい活動を生み出す土壌です。

活動を生み出す喜びは、学習・発達の原動力です。また、上述したような多くの学びを含みます。より良い学習環境で人は豊かに育ちます。ゼミ生には、人に関心を持ち、人と共に社会を作っていくという意識を持って研究と実践を同時に取り組んでもらいたいと思います。

なりたい自分になる:ABRを通じた探究と成長

岸ゼミでは、ひとりひとりの興味関心や問題意識から「問い」を立て、その問いを探究するためにABRを実践します。ABRは、アートの力を活かして、言葉だけでは表現しきれない経験や感情を探究し、新たな視点を生み出す方法です。

「なりたい自分になる」—— それは、変わりたいと思ったときに変わる力を持つこと。学びたいと思ったときに学べる環境を自らつくりだせることです。岸ゼミは、そんな環境であり続けることを大切にしています。

個々の「問い」が、仲間との対話やアートの実践を通じて深まり、想像もしなかった新しい視点へとつながる。ここでは、「問い」を持つことが、未来をつくる第一歩となります。


ゼミのコンセプトと流れ

岸ゼミでは、ABRを実践しながら、「新しい活動を生み出すこと」を軸に探究を進めています。活動とは、社会的、歴史的、内省的、創造的、想像的、協働的、発達的な人間の営みです。ABRを通じてこのプロセスを探究し、学びと変化を生み出します。

問いの生成 :まず、自分の関心や問題意識と出会いいます。1年目の春学期を通して、自分は何にワクワクし、もやもやするのか、何を、どうしたいのかを考え、自分の「問い」に言語化することが、探究の第一歩となります。

想像と創造による環境の構築:「何がわかるようになりたいのか」「何ができるようになりたいのか」「どのような自分になりたいのか」をイメージ(=想像的)し、それを実現できる環境を自ら生み出します(1年目秋学期)。このプロセスでは、アートの力を使って、言葉だけでは表現しきれないアイデアや感覚を探究し、形にしていきます。

協働による学びの場づくり:環境は、人と関わり、互いに学び合いながら創り出すものです。ゼミ生同士が互いに力を貸し合い、支え合いながら、新しい活動が生まれる場をつくります。

成長のための挑戦と探究:こうして生まれた環境は、「頭一つ分の背伸び(a head taller)」ができる発達の場となります。このプロセスの中で、ゼミ生は「何を学びたいのか」「どういう自分になりたいのか」という問いを見つけ、それを追求しながらABRに取り組みます。

ABRを通じて、「問い」を探究し、創造し、協働しながら、新たな学びと活動を生み出す。**それが、岸ゼミの実践です。

演習A:ABRを体験する(1年目春学期)

実際にいろいろなABRの手法を試してみて、自分たちの可能性を広げます。

演習B:ABRについて学ぶ(1年目秋学期)

文献を読んで、ABRの考え方や背景を深く理解します。指定図書がありますので各自購入してください。

演習C:ABRを実践し、評価する(2年目春学期)

1年目に企画したプロジェクトを形にし、成果をみんなで共有しながら学びを深めます。

演習D:ABRを企画する(1年目秋学期)

自分たちでどんなプロジェクトをやりたいかアイデアを練り、計画を立てます。演習Dは1年目に行います。

2025年度からのゼミの進め方

映像でみる岸ゼミ

映像制作に関心のいる代では、いろんな映像コンテンツが生み出されます。その一部を紹介します。他の映像は「岸ゼミYoutubeで!」