Kyokoのフィリピン・フィールドワーク報告

フィリピンでのフィールドワークの日々の報告をシェアします。
第三弾は、今回のフィールドワークのムードメーカー、きょうこ!

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8/6 Tue.

長いフライトを終え、ようやくダバオ空港に到着!寝起きだったからか、空港の外に並ぶ街灯の光がすごく印象的でした。タクシーのおじさんたちがめちゃめちゃ客引きしてくる感じ、東南アジアっぽくて好きです!

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8/7 Wed.

CCCさんでのインタビューを終え、みんなが待つツナレストランへ向かう途中に出会った、2人の男の子。言葉はわからなかったけど、なんとなくお金をねだられているのはわかりました。でも私はどうすればいいかわからなくて、けいじゅ先輩と子供たちのやりとりを見ることに。先輩が子供たちにアイスを買ってあげてバイバイした後、ストリートチルドレンについて話を伺うと、「子供たちに、大人に拒絶される経験をさせたくない」とのこと。この話を聞いて、自分が少し恥ずかしくなりました。それまで「ストリートチルドレン」という社会問題として捉えていたけど、実際は路上に暮らす子供たち一人ひとりなわけで、もちろん大きく考えることも重要だけど、偶然出会ったその子との小さな関係を大切にすることも大事だと思いました。うまく言えないけれど。ストリートチルドレンの問題についてはもっと深く考えていかなくてはいけませんが、少なくとも今回のフィールドワークでは、先輩が示してくれたような愛情を忘れないようにしようと思います。

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8/8 Thu.

正直今日の記憶はほとんどない…下痢と吐き気に襲われ、本当に死にそうな気分だった。どこの国に行っても思うけれど、トイレだけは日本に勝てる国はないと思う。心の底から!海外に来て体調を崩すとすごくブルーな気持ちになって、もう日本に帰りたいって思うけれど、そんな時は「この国で、この食べ物を食べて生きている人たちがいる」って考えます。そうすると、私もきっと元気に生きていけると思うのです。

そして、今日はみんなの優しさに触れた1日でもありました。普段誰かに頼ることが苦手な私にとっては、フィールドワークの早い段階で体調を崩したのはよかったのかもしれない!

でも、やっぱり健康が1番です😂

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8/9 Fri.

今日1番の記憶は、鶏の屠殺です。人生で初めて、意識的に、自分のこの手で生き物を殺しました。今までだって、無意識的、間接的に多くの生き物の命を奪ってきたことはちゃんと理解していたつもりだったけど、やっぱり実際に経験することは重みが違う。本当はその場から逃げ出したくてたまらなかったけど、それじゃダメだって頭のどこかでわかっていて、目をそらさずに見届けようと決意しました。でもやっぱり自分で殺すことには躊躇いがありました。そんな時、一緒にいたラブラブが、なぜやらないの?って不思議そうに聞いてきて。彼女は決して無理強いしなかったけど、むしろその純粋な疑問が、私にやらなくちゃって思わせてくれた気がします。

殺す作業は思ったよりも難しくて、ごめんなさいと思いながらも、意外にも平気な自分がいました。ほっとすると同時に、自分が少し怖くもなりました。他の生き物の命を頂いて生きていくということは、当たり前で普通のことだけれど、自分の中で「普通」にしたくない。うまくまだ落とし込めてないけれど、とりあえずどこの国にいてもどんな状況でも、「いただきます」と感謝の気持ちは忘れないようにしようって改めて思いました。

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8/10 Sat.

『キャンプファイヤーの写真』

今日は、HoJの創立22周年の記念日。朝からこれからレッチョン(丸焼き)になるバボイ(豚)の屠殺を見学しました。昨日鶏の屠殺を体験していたので、気持ち的に大丈夫かなと思っていたけれど、「声」の力はかなり大きかった。もし魚や植物にも人間に聞こえる声があったら、と想像すると結構辛いです。声がないから命が軽いというわけではないけれど。

記念パーティでは、今年亡くなったHoJの創設者、アンクルいっちゃんについてのお話を聞いたり、子供を連れたハウスオブジョイの卒業生の話を聞いたりして、食べることも合わせて、「めぐる命」を感じました。

その後はウラワビーチで子供たちと思いっきり遊びました!日も沈みかけて、よーし帰ろうってなった時、突然アイーダさんがキャンプファイヤーをしましょうと。森の奥からバナナの葉っぱを引っ張り出してきて、火をつけました。たちまち大きくなる炎を囲み、みんなで手を繋いで、回って、歌って。ただただ美しいと思った。火が、空が、海が、子供たちが、そしてこの瞬間が。そこにはたぶん理由なんかなくて、それでもやっぱり美しくて。KiroroのBest Friendを歌いながら、涙が溢れそうになった1日のおわりでした。

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8/11 Sun.

楽しい時間はあっという間で、もう明日にはみんなとお別れしなくてはいけません。

今日は川で遊んだ後、子供たち目線のバトバト村というテーマで映像制作をしました。そして夜には、HoJのみんなが私たちのためにお別れ会を開いてくれました。昨日のキャンプファイヤーといい、お別れ会といい、Best Friend を聴いたらHoJを思い出すこと間違いなしです。

子供たちが当たり前のように、次はいつ来るの?って聞いてくれることが、嬉しい反面、少し心苦しくもあり…もちろんまたみんなに会いたいと思うけれど、次いつ来るとはっきりとは言えない自分がいて。出会いがあれば別れもあるということは、この20年間でよくわかっているつもりだけど、つくづく人とのめぐり合わせや繋がりっておもしろいなと思います。いつになるかはわからないけど、きっとまた会えるはず!そんな気がします。

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8/12 Mon.

最終日はバイバイ・バトバト村のビーチに行きました。今日帰るので服をなるべく汚したくなかったのですが、子供たちに誘われたらもうしょうがない!汗ダクダクになるまでひたすら鬼ごっこ。長ズボンまでビチョビチョになりました。この村の子供たちは英語がほとんどわからないみたいだったけど、そんなことは関係なし。この1週間で覚えたほんの少しのビサイヤ語と笑顔とこちょこちょで仲良くなれました。

それにしても、フィリピンで出会った子供たちは本当にきれいな目で話しかけてくれる。ウクレレの音色、みんなの歌声、子供たちの笑い声、この時間がずーっと続けばいいなぁって思いました。そのために私に何ができるんだろう。

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8/13 Tue.

夜10時半ごろにマニラ空港に到着。成田行きのフライトまで約7時間の待ち時間がありました。移動続きでみんな疲れているはずなのに、私たちは集まるとすぐに議論が始まるみたいで。眠たい目をこすりながら、フィールドワークの振り返りやそれぞれの悩み事だったりを永遠にスタバの外のテーブルで語り続けました。時々、スタバの店員さんがわざとらしく私たちの周りを掃除しに来るのですが、おかまいなし。なんならマックでポテトを買って持ち込んでしまいました。こんなこと多分二度とできない(笑)

正直始めは、このフィールドワークのメンバーと上手くやっていけるか心配でした。ほとんど話したことがない人もいたし。でも今は、想像以上にみんなのことが大好きになりました。ありがとう!このフィリピンフィールドワークを素敵なものにしてくれた全ての人に感謝します。