SEIのフィリピン・フィールドワーク報告

フィリピンでのフィールドワークの日々の報告をシェアします。
第二弾は、今回のフィールドワークのチームリーダー、せい!

8月6日火曜日、フィリピンFW1日目

8月6日から12日までの1週間フィリピンFWの始まり。先生は電車の遅延、ゆうせいは保険の契約ミス、たつきはシャンプー爆発事件など開始早々事件は多く起きたが、先生含めて8人怪我もなく無事フィリピン、ダバオに到着することができた。さらに笑顔でけいじゅさん、エリカさんと再会することができた!この時は丸一日トランジットにかけた甲斐があったと思えるほど最高の瞬間だった。特にゆうせいとけいじゅさんは中学からの知り合いであり、日本外で久々の再会ということもあり顔を合わせてすぐにハグをしていた。自分もこんな親友がほしいなぁと思わせられる瞬間であった。そんなフィリピンFW初日の写真はこれ。シャワー室に扉が付いていないこと。水が跳ねて床が濡れるという考えはないのだろうか。いや、きっとあるに違いない。あるけれど気にしないのだろう。気にしないことで建設する上で経費削減にもなるし、入浴時に開放感も増す。私は日々の生活で気にしないを増やしていけば、日常が楽になるのではないかと気づいた。これは自分にとって大きな発見である。

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8月7日水曜日、フィリピンFW2日目

午前中はモーニングマーケットに2回も行った。1回目は朝ごはんを食べに、2回目は全体でお昼ごはんを食べに行った。マーケットに行った第1の感想は、臭い。魚の生臭さ、豚肉牛肉の臭さ、フルーツの臭さ、人間の臭さ全部が混ざっていて僕にとってはキツイ匂いだった。その匂いと暑さにより食欲が全くわかなかった。そして水分不足ということもありとても元気がなかった。そんななか昼食としてみんなで食べた水牛のスープは美味しかったことは、たしかに覚えている。その後18:30頃からHOJ関係の人たちと夜ご飯。マグロ料理をご馳走になった。会食後、店の前で談笑している時初めてストリートチルドレンを目の当たりにした。それが今日1番自分の心を動かしたことであった。想像とは全く違く実際の子どもたちはすごく楽しそうで、みんな笑顔であった。その笑顔の裏に僕たちが考えるより倍の辛い現実があるのだと思うと、笑顔が自分の顔から消えてしまう。ましてや先生が笑顔で子どもたちに対して接していたような事はできない。また、自分の無力さ、無知さで落胆した。残りの5日で僕たちにはどんなサポートができるのか、また最適な子どもたちへの接し方を探求していこうと思う。

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8月8日木曜日、フィリピンFW3日目

移動して話してまた移動。今日はNGOのMariphil に行った。正直、ビデオを撮っていたから話が全くと言っていいほど入ってこなかった。綺麗な良いビデオを撮ることも大事ではあるが、現地で話の内容をしっかり聞いて理解する事の方が大事である。だから、4日目以降はビデオを撮りつつ、お話を理解するということに努力しようと思う。

夜、23時くらいから部屋に集まって、たつきと自分のためにすずとかんなにマリフィルのことをシェアしてもらった。その延長線上で教育と社会の関係性というテーマまで話が盛り上がった。ミーティングでも、振り返りでも何でもない時間。ただのフリートークの時間だった。しかし、振り返りの時間よりずっと良いミーティング、振り返りができた。そこから「○○をする時間」と決めるより、自然と初めて盛り上がったら本来やるべきことに方向転換するという形の方が結果的に良くなると思った。これもまた構成主義的考え方だと思う。これから、構成主義的考えを意識した上でゼミに参加して行こうと思った

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8月9日金曜日、フィリピンFW4日目

今日1日で1年分の経験と知識を得たと思う。その中でも1番印象に残ったのは、小学校訪問でビデオを撮っている時である。その時が1番カメラに集中して、その場で何が起こっているか客観的に見れる時間であった。客観的に見ていたことでFWメンバーの特徴を改めて認識することができた!自分が注目したのはゆうせい。彼がどれほど教育に熱(愛)があるしった。そして、私はゆうせいが1番教育学熱をメンバーの中で持っていると思う。なぜなら小学生だけに向けたWSではなく、彼だけ小学校と大学生の両方に向けてWSに取り組んでいたからだ。彼は小学校訪問の担当であった。だから、ファシリティなどの重要なポジションの予定だった。しかし、実際にWS本番でやったのは1番最初の挨拶だけ。全体のファシリテーターでもなく、小グループのファシリテーターですらなかった。そんな中WSはみんな笑顔で終わった。帰り道歓喜の声が止まなかった。ゆうせい、彼もみんなと同じ歓喜の声を上げていた。きっと彼の中で、「自分もたつきくらい英語が話せれば」だったり「俺も小グループに入って参加してみたかった」だったり、素直に喜べない感情はあったに違いない。しかし、HOJに帰ってきてからも、夜に雑談してる時も満面の笑みでみんなと話していた。私なら悔しくてそんなことはきっとできないだろう。私なりにゆうせいが、なぜ満面の笑みでいられたのか理由を考えた。その理由はメンバーの教育(成長)までも考えていたからということだ。このことから、ゆうせいには教育者として1番大切な人を思う気持ち、愛する気持ちがしっかりと備わっていると思った。私は、その気持ちは教育上だけでなく生活の中でもとても大切なことであると強く思う。だから、今日を通してゆうせいのやることについて行こうと思った。残りのフィリピンFWの間、彼のことを出来るだけサポート(翻訳とか)し、彼のやる事を応援しようと思う。

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8月10日土曜日、フィリピンFW5日目

朝プランテーション工場、午前セレモニー、午後ウラワビーチという日程だつた。セレモニーの前に豚の屠殺もあった。今日もそんな盛りだくさんのイベントの中で1番の心に残っているのはセレモニーだ。HOJの卒業生であるラブラブ、現役生である子も涙していてた。その時、烏山さんの思いは過去も今も変わらず、子どもたちに影響をあたえ続けていると感じた瞬間であった。アイーダさんのお話も烏山さんの愛を感じた瞬間であった。彼が生きている間、アイーダさんに1回も「愛してる」と言わなかった。HOJに反対だったという事ありアイーダさんは不満に思っていた。しかし、亡くなられる数時間前初めて「愛してる」という言葉が烏山さんの口から出た。アイーダさんは、「その時、私は今までずっと夫の愛をもっていた(着ていた)んだと気づいた」と言っていてた。これらのことから、本当の「愛」というものは絶対に伝わるものであると知った。伝わるまでが長いということはあるかも知れないが、それでも最後にはちゃんと伝わる。本当の「愛」とは何だろう。最後にはちゃんと伝わる「愛」とは何だろう、などの疑問を持つと同時に「愛」を伝えることはとても難しいことなんだと認識した。

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8月11日日曜日、フィリピンFW6日目

午前は川、午後はメディアワークそして夜はフェアウェルパーティーだった。フェアウェルパーティーで子どもたちが歌の途中、私たちの手を引いてステージに立った瞬間が今日1番の思い出だ。手を引かれてステージに上がり歌を歌った時、涙が自然に出た。こんな体験は人生で初めてだった。そして、今思うとこれがハウスオブジョイの「愛」なのではないか。言語が違くコミュニケーション取れないし、生きている環境も全く違う。しかし、そんな中でも「来てくれてありがとう」という気持ちがよく伝わってきた。どの子どもたちの笑顔も可愛くて、輝いていて、素晴らしかった。ここで見た子どもたちの笑顔がいつまでも同じ笑顔でいられるように、喜んでHOJのポランティアをしたいと思った。

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8月12日月曜日、フィリピンFW7日目

この日はフィリピンFWの最終日。綺麗なビーチのあるバイバイバトバト村に行った。そのビーチはすごく綺麗で、こんなところにずーっと住めたらいいな、なんて思った。けど、その村の一つ一つをよく見てみると日本にある僕の家とはかけ離れた家だった。振り返りの時間で、「支援する必要ある?」という僕の質問に対して、みすずが「隣で生きたいのに生きれない人を見捨てないためにも支援は必要」と答えた。この会話がバイバイバトバト村に行った時にフラッシュバックした。きっとこの村に、お腹いっぱいご飯食べたいけど食べれないという人や、村の外に出て広い世界を見たいけど見れないという子、いろんな人がいると思う。これらのことから、自分の中で改めて支援は大切だと思った。

そんなバイバイバトバト村だったけれども、そこにいた子どもたちは笑顔で溢れていた。僕は正直疲れてて一緒に遊ぶ元気はなかったが、きょうこが子どもたちと鬼ごっこをやっていた。そこではみんな笑っていて、笑顔が絶えなかった。どんなにこの村が発展したとしても、笑顔が溢れるということ変わらないでほしいと思った。