Lois Holzman先生との会話ーゼミにおけるYES AND

セミでは、パフォーマンス心理学を土台に実践を行っており、学生たちが、経験したことがないこと、やりかたがわからないことに取り組む中で、集合的創造性を発揮しながら、頭ひとつ分の背伸びができる学習環境をつくっています(つくるようにしています)。

その中で、たびたび3年ゼミで「問題」として話題にでるのが「YES AND」。たとえば、「岸ゼミではYES ANDを重視しているので、本音がいえない」「表面的な関わりになってしまう」という声があったのです。もちろん、YES ANDで「話し合いやすい場づくり」「挑戦しやすい関係づくり」ができているのも事実。

上記のような意見ができるのはなぜか?という問いを持ち、これについてロイス先生と院生と会話しました。

ひとつは、YES ANDを狭義に理解して「正しく」実践しようとしてしまっているのかもしれないということ。私たちの教育は、生徒らが教えられた通りに実践することを求めてきた側面があります。なので、YES ANDという概念を「相手の意見を受け入れ、つなげること」と理解し、それをやらなければならない、その結果、自分の意見がいえない、と学生が、感じてしまったいたのかもしれません。

とはいうものの、私が学生たちのその理解を、「その考えは間違っている」と言うと、YES ANDに正しい答えがある、と理解させてしまう危険性があります。私が大切にしたいことは、正しく実践させることではなく、言葉(この場合YES AND)の意味を、自分達なりにつくっていくこと。では、どうしたらいいのか?

ロイス先生からもらったヒントは次のようなもの。
YES ANDを遊ぶこと。

たとえば、
・YES AND は相手に同意(agreement)することではなく、相手の考えをまず受け入れ(accept)、それに関わろうとする(offer)こと
・YES ANDは、聞く(listening)の実践(excersice)
・YES ANDは、共に完成していくこと(socially completing)
など、YES ANDのことばともっと遊んで共にその意味を作っていくことが大事。関連して、言語ゲームも話題にでて、はっと気づきました。遊びが足りてなかったなぁ、と。

実践へのヒントをもらって、明日からがさらに楽しみになりました。うまくいかないことも、問いに変えて、会話しながら、その方法をつくっていく。まさに、今、ロイス先生と一緒に経験していることも、パフォーマンス心理学の実践だなぁ、と思いました。

ロイス先生、いつもありがとうございます!
楽しい時間を一緒にすごしてくれる院生のおんり、まの、わたるにも感謝!

★ロイス(Lois Holzaman)先生のTED Talk

翻訳本もたくさんでていますので、関心のある人は是非一緒に深めていきましょう!

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