【2期生】第5回目ゼミ

5回目ゼミでは、前回に引き続きゼミ運営に関しての意見交換が中心。今回はなつきがファシリテーション、しゅんすけが書記(?)をしながら議論。

いろんな人がファシリテーションを経験し、いろんな人のファシリテーションを経験しながら、会議の進め方、場のデザインについて学んで行ければいいなと思いました。「どうすればうまく対話/議論を進めていけばいいんだろう」という視点をもって経験すれば、得ることはとても多いです。何事も「問い」。3年生前半では、大変なことも、苦労することも、うまくいかないことも含めいろんな経験をするのでそこからできるだけたくさんの問いがうまれたらいいなって思います。(私も同じです)。

0からプロジェクトを作るというのはとても難しいことです。具体的な経験があって「これを解決したい!」というのがあれば、プロジェクトの目的を具体化していくことができるのですが、「さて、何をしようか」となると、「あれもこれもしたい」けれど「これって本当自分がしたいことなのかな」「他にもやりたいことがあるんじゃないかな」「できることがあるんじゃないかな」と考えて、なかなか前に進みません。

なので、最初に必要なことは「自分は、どういう社会を作りたいのか、どんな未来を作りたいのか」「何に怒りを感じて、何をどうしかしたいのか」ということを意識し、言語化していくことが大切です。しかし、これまでの学校教育では与えられたことはやってこれたけれど、いざ「あなたは何をしたいのか」「どんな社会/未来をつくりたいのか」と言われても、すぐに答えることができません。結果「私が何がしたいんだろう」と悩むことになります。

この悶々とする気持ちは、次のステップにとても大切です。なぜなら、これがきっかけで「私」と「社会」そして「未来」について考えはじめるからです。これを心理学の言葉で「発達の最近接領域(Zone of Proximal Development:ZPD」といいます。「今の自分」にはなかなかできないことも、誰かの力を借りたり、ロールモデルになるような誰かを模倣したりしながら試行錯誤していくうちに「これからなる自分」へと進んでいくための領域(zone)になるからです。このZPDがうまれると、すでにみなさんは成長と発達の中にいるといえるでしょう。(だから焦らなくても大丈夫!今はできなくても、明日には、1週間後には、1ヶ月後には、なりたい自分に近づいているはずです)

結果を出すことばかりが重視されがちですが、そうではなく、まずは、何かについて「考えはじめること」そしてそれについて「会話をはじめること」が大切だです。今自分に「やりたいこと」「作りたい社会/未来」のイメージがなくても、いったん「はじめる」と、どんどん見えてきます。そして、人や社会との見方、関わり方が変わってきます。そしていつか「これだ!」と見つけた時に、遠回りして無駄におもっていた時間も経験もすべてがつながってきます。なので、焦らず、ただし、考えることから逃げずに、環境(人を含む)の力をかりながら、自分の「ことば」を生み出してきましょう。ことばにすると、誰かが(少なくとも必ず私が!)受け止めて、それを次につなげてくれます。なので、「わからない」で思考や行動をとめるのではなく、動いて言語化しながら「今ここで悩んでいるんだけどどうしたらいいのかな」「これをやってみたいけれど、どこからはじめたらいいのかな」と言語化し、uncompleteな考えや行動をcompletingしていきましょう!