3/18 トルコFW2日目

晴れた朝。Sham NGOへ向けて出発。いい天気だったのでホテルから30分くらいでしたが歩いていきました。

Sham NGOではユーセフさんが、言葉どおり、両手いっぱい広げて歓迎してくれました。さて、ここで、スタッフ研修です。テーマは「会話を通して以下に関係性/コミュニティを構築するか」です。

NGOのソーシャルワーカーたちは、現場にでて支援を必要とする難民の声を直接聞きます。また、ニーズにあわせてその情報を提供していきます。こういった支援の現場では、「支援するもの」「支援されるもの」の力関係が明確で、支援するものは、無意識に相手よりも高いステイタスで働きかけます。また支援される側は支援してもらうために低いステイタスを示すパフォーマンスをしています。この関係は、支援を必要としている人に必要な支援を提供することができますが、相手を「支援の対象者」として「弱者」にしてしまう側面もあります。難民支援において重要なことは、彼らが自立できるようにすることです。自立とは、その人の能力ではなく、コミュニティによって達成される状態です。彼らが自立できるようなコミュニティを作ることが重要となります。そのようなコミュニティを作るためには、彼らを難民として社会的な立場であることを社会的にラベル化するのではなく、難民という社会的ラベルを超えて、自立的にコミュニティの作り手として振るまえるように支援をしていく必要があります。そこで本ワークショップでは、NGOのスタッフは、そういった彼らをコミュニティの作り手として支援していくためにはどうしたらいいのかについて、今日は研修(ワークショップ)を通して考えることにしました。

この2年ほど、トルコのソーシャルワーカーさんに上記の研修をしてきたのだけれど、NYのEastSide Instituteでホルツマン先生の関係/コミュニティづくりを実際に経験できたので、今回はホルツマン先生を想像的/創造的に模倣してファシリテーションしてみました。私自身とてもいい感じに「頭一つ分の背伸び(a head taller)ができたし、とても楽しい時間を一緒につくれました。ゼミ生の慶樹は常に全体をみて必要なサポートをしてくれ、美貴子は、全体の記録と雰囲気づくりをしてくれ、また、参加者のNGOスタッフみんながプレイフルで安全で暖かい時間づくりに協力してくれたので、とても学びの多い3時間のワークショップとなりました。

午後(ランチタイム)は、Sham NGOのすぐ近くにあるモザイク博物館へ。ローマ時代のモザイク画に圧倒です。ここに来るのは2回目ですが、何回きても感動の中に引き込まれます。次の予定が次々と迫ってくるのでゆっくりはできなかったのですが、これを知りたいといういろんな問がさらにたくさんでてきたので、これをきっかけにローマ時代のこと、モザイク画の歴史についても調べてみたいと思います。

(続く)