今年の3月から、シリア支援をしているヨルダンの青年ら(シリア人、パレスチナ人、イラク人など)と協働で、シリアの難民支援の環をひろげることを目的としたプロジェクトに取り組んでいる。

日本にはシリアをはじめ中東の問題のために何かしたいと思っている人たちが多くいる。私もその一人だった。しかし、何かしたいと思っても何をすればいいか、何が必要とされているかの情報が十分にない。日本の友人たちに「何かできることがあったら言ってね」といわれるけれど、なかなかそれをうまく伝えられずにいた。
一方、ヨルダンでは、シリア難民支援をしているボランティアの人たちは、様々な支援を必要としている。 ひとつは金銭的な支援。彼らは自分たちの時間やお金を費やしてボランティア活動をしている。たとえば、ある女性は、精神的なトラウマや学校にいくための高額な費用のため学校にいけなくなったシリアの子どもたちに、自らの財産を使って学校をひらき、教育の場を提供している。最初の頃は、みんな持っているものを持ち合わせて、みんなで助け合っていこう活動をはじめてきたが、長引く内戦、ふえ続ける難民に対応していくことが難しくなってきている。一緒に活動している人の中には、「私の時間や経験を使ってシリア難民を助けたい。ボランティアで活動するけど、そこにいくための交通費を私はまかなうことができない。」という悩みがある。日本には、大きな額の金銭的支援はできなくても、彼がボランティア活動をするための交通費なら出せるという人がいるかもしれない。 また、経験的な支援も必要とされている。一緒に活動しているラハフは、「精神的なトラウマを持った子どもたちにどう教えたら良いのか。これまでのシリアの教育のように、教師中心の授業方法では、授業がうまくいかない」と悩みを持っていた。これに応えられる日本の教育関係者は多くいる。また、負傷したシリア人女性たちに生きる希望と自ら生計を立てられるように支援しているバトゥールは、「どうすれば、売れる商品が作れるのか」と悩んでいる。シリア支援をしたいといってくれた友人の中に、デザイナーさんは確かいたはず。 さらに、物資の支援も必要とされている。学校では文具が不足している。幼稚園では子どもたちが安全に遊べる教具が不足している。日本には、使わなくなった文具やぬいぐるみやおもちゃなど使っていないものがあるのではないでしょうか。そういった現地のニーズにあった物資の支援も求められている。 こういう現地でのニーズに合わせた形でシリア難民支援の環を広げようと、大学教員、学生、企業、NGO/NPOなど様々な背景や経験を持った人が集まり、プロジェクトを立ち上げました。 詳細はコチラ:https://readyfor.jp/projects/syria_refugee_film たとえば、 ・プロジェクトのコーディネータで特にヨルダンとの連携をしてくれているまさ@サダーカ。 ・現地での取材・撮影を担当してくれ、さらに映像編集の中心的役割を担ってくれているさおりさん@サダーカ。 ・プロジェクトのための資金収集のためにクラウドファンディングの窓口をしてくれ、さらに全体の進捗状況のモニタリングをしているゆきちゃん。 ・活動に必要なすべての技術的支援をしてくれている今野先生@明星大。 ・ウェブ制作を担当してくれてる千穂@NPO FiLC。 ・映像の構成や質向上のアドバイザーになってくれているはるえ@映画プロデューサー。 ・イベントや広報の協力、また映像制作を担当してくれている学生のみさこちゃん@東京外国語大学、田中君&茂木さん@東京大学、今関さん@学生団体S.A.L.、山口さん@ICU、山口君@明治大学、浅井さん@明治学院大学 ・シリアの情報提供、アラビア語翻訳をしてくれているラドワン。 ・映像編集の技術的支援をしてくれている古川さん@JICA そして私の担当は、日本側のプロジェクトのコーディネートと、インターネットを活用して日本とヨルダンをつないで協働で映像制作をするための学習環境を整えること。海外との交流学習をずっと実践、研究してきたので、このような問題解決に向けて研究の知見を活用できるのはとても嬉しい。 18日(月)は、ヨルダン側のメンバーに、インターネットを活用して協働で映像制作をする方法について説明し、ストーリーラインを考えたり、映像にインサートする写真や動画について話し合ったりした。 どういう映像ができるかが楽しみだし、この映像を通して支援の環が広がればとても嬉しい。自分の研究が、社会問題解決につながるきっかけになると思うと、すごくやる気がでてくるし、もっともっと研究をして、もっともっと力をつけなくちゃって思う。 994185_811191222255217_1470708971891648387_n 1479464_811191278921878_7849465053351896570_n]]>

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