SENVUS高大連携2022
屋久島で多声的
フィールドワーク
屋久島おおぞら高等学校の先生が、都内の学生と一緒に屋久島で働く人と出会い、共に過ごし、その魅力や価値をメディアで配信していきます。
屋久島ファンを増やしたい!という思いから高大連携が始まりました。2020年に屋久島を舞台としたSDGs教材開発がきっかけで、本取り組みが始まりました。
本実践は、マルチヴォーカル(多声性)エスノグラフィーの実践で、多様な目で多様な価値や魅力を共に発見/創造していきます。

プロジェクトデザイン
SENVUS2022高大連携プロジェクトでは、屋久島おおぞら高等学校の先生と都内の学生らが共に屋久島で働く/生きる人々と共に時間を過ごし、関わり、お手伝いをしながら、屋久島の魅力や価値を発見/創造していきます。そのプロセスは「出会って、関わって、共に創って、発信する」です。
出会う
おおぞら高等学校のチゲ先生が、高校教員、都内学生、屋久島の人をつなげます。最初はウェブサイトやメールなどのやりとりでつながります。
関わる
高校教員と都内学生が、屋久島の人たちに出会いにいきます。仕事の一部をお手伝いさせてもらいながら、お話し、関わりっていきます。
つくる
ウェブサイトでは描かれていなかった新たな視点を見つけ、VRコンテンツ、映像コンテンツ、冊子などを共に制作していきます。
配信する
制作したメディアコンテンツを配信します。屋久島のファンを増やし、屋久島の人とのつがなりをつくるメディアとなることが期待されます。
メディアコンテンツ制作
屋久島の教員および都内高校生が屋久島の人たちと一緒にメディアコンテンツを制作します。どのメディアを制作するかは連携する屋久島の人たちと決めます。360度で表現するVR、短い映像コンテンツ、ドキュメンタリー、冊子やポスターなど、伝えたいことでどのメディアを使うかを選び、制作します。新たな出会いからどんな「物語」が生まれるのか、とても楽しみです。
動画コンテンツ
ショートまたはロングの映像コンテンツを制作します。人々の声や動きを動画で表現することで多くのことを伝えることができます。
VRコンテンツ
屋久島の魅力をバーチャルリアリティで配信できます。写真だけでなく動画も撮影でき、臨場感あるコンテンツを制作できます。
冊子/ポスター
人々の声を写真、イラスト、言葉で伝えます。絵本のような冊子、ガイドブックのような冊子、いろんな形態で表現ができます。
音声コンテンツ
風の音、海の音、人の声を音など、音だけで屋久島を表現します。音だからこそできる表現で、屋久島の情景が広がていきます。
屋久島を舞台に
なぜ屋久島なのか?最初のきっかけは、2000年に屋久島おおぞら高等学校と明治大学岸ゼミ/明星大学今野ゼミが連携して取り組んだSDGs教材開発でした。教材開発を通して、屋久島には自然、人、仕事、遊び、可能性など多く魅力があり、観光地としてだけではなく、住む・働くの視点から捉えていく面白さに気づきました。その気づきを本格的に、多声で捉えていきたいと思います。
企画者の思い
SENVUS高大連携2022の企画および実践&研究を行う企画者の思いです。
屋久島の「自然」、そして、そこに暮らす「人」。全てが教材。ここでしかできないホンモノの学びや教育を考え教育実践をしてきました。島に訪れる生徒が、屋久島の「自然」「人」とつながり、「直観力」「共感力」を磨く機会になってほしいと期待しています。

渡邊 匠
屋久島おおぞら高等学校教員
これまで国内外(フィリピン、インド、トルコ、シリア、五城目町、真鶴など)のフィールドワークで、学生たちと共に街を歩き、人と関わり、会話し、会話から新しい取り組みがたくさん生まれてきました。屋久島でも何か新しいことが生まれてきそうでとても楽しみです。

岸磨貴子
明治大学国際日本学部教授