今日は、Oxford大学のRoger先生(文化人類学専門)と高等教育についてディスカッションをした。Rogers先生は、日本の高等教育について研究されており、特に、lower levelの大学がどのようなアプローチで生き残ろうとしているのか、今の日本の学生のニーズに大学がどう対応しているのか、といった研究をされている。私も少なからず高等教育に関心があるので、Roger先生とのディスカッションはとても興味深かった。 特に関心をもったのは、大学の位置づけと目的についてだ。大学を社会で役立つ力を育てる場として捉えるのか、Theoriticalなこと、つまり学問的なことを学ぶ場として捉えるのかによって、大学での学習内容や活動は違う。日本では、経済産業省の社会人基礎力に代表されるように、大学で、学生が社会にでてから役立つ力を身につけさせようという取り組みがある。そのひとつが、アクティブラーニング敬体の授業方法であったり、サービスラーニングといった取り組みである。一方、大学は、学問をするところであるから、研究をさせるべきだという意見もある。Oxford大学では、教育も大事にしているが、研究の質をあげていくために研究にかなり力を入れている。そのため、形成的評価が徹底され、タームレポートは3人の先生(しかも授業を担当している先生以外の3人の先生)によって評価される。レポートの評価は、テーマについての理解、テーマをどう実際に活用(Apply)できているか、であり、学生は学問に精通し、研究する力をのばすことができる。日本は、イギリスと比べるとかなり閉鎖的な教育方法をとる。担当教員が試験をつくり、採点し、その結果を大学に報告する。授業内容、試験内容、採点結果について他者が口出しすることはほとんどない。一方、イギリスでは、担当教員以外の教員が採点するため、学生の成績だけではなく、授業担当者の授業方法や内容についても評価されるのである。こういうプレッシャーがあることがOxfordd大学は研究の質を常にbestに保てるのだと思った。その他、かなり多岐にわたるテーマについてディスカッションし、日本の高等教育を客観的に振り返るいい機会になった。]]>

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