女性Aさん:農地を借りて自分たちで野菜を育てることができるようになった。自分の父親は農家で、農業については、小さいころから手伝っていたのでどうすればいいかわかるのだが、結婚してから農業をする土地がなく、日雇い労働者として働いている。今では、自分たちの農地で野菜を育てることができるので、自分たちの家族の野菜も手にはいるし、それ以外は売って収入にすることができた。5000tkほど貯金ができたので、家のファンを買った。お金は使わず貯蓄しておいて、またお金を借りる時のデポジットにしている。 女性Bさん;夫と離婚してから子ども2人を抱えてどうすればいいか途方に暮れていた。マイクロクレジットを受けることができたため、小さな店をひらいた。今はその収益で、子どもたちを育てることができるし、学校にもいかせることができた。学校教育は大事だと思う。農家でもなく、手に職があるわけでもないので、学校にいかせて、勉強をさせてあげたい。今でも、毎日20ー30tkの貯蓄をするようにしている。 女性Cさん:これまで肉屋から肉を買って、それを村で売っている。マイクロクレジットを得てから牛を購入できるようになった。牛を持つことにより、肉を売るだけではなく、牛皮も売ることができる。得た利益で、ミシンをかった。それで仕立てなどの仕事もできるようになり、レンガの家を作ることができた。今では7000tkくらいの貯蓄がある。 女性Dさん:マイクロクレジットをうけて、いろんな野菜をの種を買うことができた。それで農業を営んでいる。もともと農家なので、そのノウハウがある。いろんな種を得ることで、収入につながる。得た利益は農業ををするための器具購入にあてているので、家はまだ質素なのだけれど、将来的には、家のものもいろいろ揃えて行きたい。何よりも、子どもができたら、学校にいかせたいので、そのための貯蓄をもしておきたい。 村をまわり、村人のインタビューをしてから、次はシャキールさんに現在の取り組みに対する課題について聞いた。シャキールさんによると、課題は3つ。ひとつは、マイクロクレジットが受けれる対象者が限定されているということ。マイクロクレジットを受けるためには、村人がなぜお金が必要なのか、それをするための技術や経験があるのか、返済額できる可能性はどれくらいあるのか、ということを基準にして貸す。マイクロクレジットによって村人の多くがその恩恵をうけることができたが、本当に貧しい人たちはその対象にはならない。なぜなら、本当に貧しい人たちはリテラシーがなく文字がかけないため、申請をすることもできない。今も、マイクロクレジットをうけている多くは農家や肉屋など親から引き継がれる技術や経験がある人たちだけである。農業や酪農の知識や経験、仕立ての経験などがあれば、起業できる可能性があるため、お金をかせるが、親の代から労働者で技術や経験のないとても貧しい人たちは、返済できる見通しがないため、貸すことができない。そのため、マイクロクレジットで救えるのは、貧しい村人のうち、農家であったり、仕立て屋など手に職がある人だけである。これがひとつの課題である。 もうひとつは、他のプログラムとの組み合わせである。村人がビジネスをするためには、その前提としてBasic Needsがみたされていることである。家族や自分が病気であったり、食べるものがなかったりすると、お金を借りてもその日暮らしの食料や薬でお金を使い切ってしまう。Basic Needsをみたすため、PAPRIでは、マイクロクレジットだけではなく、病気を防ぐための衛生教育や食教育(栄養の鳥かたや病気の際の食べ物のバランス、下痢になった時の飲み物の作り方など)に関するプロモーション活動を実施している。村の人が健康でいられることがマイクロクレジットが成功するための条件になる。しかし、これらのプログラムはドナーによる予算がついている時は実施できるが、期間の限定があるため、そういう活動ができなくなると、持続可能な活動といわれているマイクロクレジットにも影響がでてくる。いろんな活動やその成果の相乗効果によってマイクロクレジットはうまくいているので、その成功要因であるBasic Needsを支援する活動も同時に続けていく必要がある。 最後の課題は、災害や事故によって返済できなくなったときの対処である。銀行の保険がないので、返済が不可となったときは、すべてPAPRIの負債になるからである。 マイクロクレジットのBenefitsは、村人がビジネスを自分たちでできるようになるだけではない。シャキール氏によると、次の4点である。 ① どのようにビジネスを計画し、実施するかのノウハウを学ぶことができる。 マイクロクレジットはグループの中で実施する。そのため、新参者であっても、古株の女性たちからビジネスをするためのノウハウを学ぶことができる。これはこれまで女性たちがうけたことがない学習内容である。マイクロクレジットのグループというコミュニティにはいることで、計算、企画、準備、プレゼンの仕方などについて学ぶことができる。言い換えれば、ビジネスをすることを通して、考える力を身につけるのである。このようなスキルの習得は女性のエンパワーメントとににつながっている。 ②村の発展 女性たちが家族と一緒に商売をすることで、村に小さな店ができたり、肉屋ができたりする。これまで日用品を買うために時間をかけて遠くの村にっていた人たちが近くで買い物ができるようになる。そおうやって村が活性化していく。ひとりひとりが村で必要とされるビジネスをすることで、村の活性につながっている。 ③子どもたちの教育 自立する母親など女性たちをみて、子どもたちも将来ビジネスをしたいと考える。そのため、文字の読み書きが必要だと感じ、学校で学ぶ意義を見いだす。子供たちに聞いたところ、将来やりたいことがいろいろある。日雇い労働の家の子供たちは、親と同じ職につくことが多いが、日雇い労働者から起業し、自立する女性同士が子供たちたちのロールモデルになっている。 ④村の女性たちがの相互補完関係 村の女性たちちは、マイクロクレジットのグループ活動を通して、自分たちがたすけられてきた経験から他の人を助けようとする。そうやって、村の女性たちがどうしの助け合いが生まれる。前に助けてもらったから、今度は私も助けるわ、といって困った時に助け合っている。この関係は村の女性の孤立化を防ぎ、コミュニティを通してエンパワーメントとにつながっている。 将来的の展望について。マイクロクレジットの取り組みはひとつの Social Businessである。継続的な取り組みとして残っていくひとつの事業であるため、現在の課題をひとずつ解決し、進めて行きたい。 視察を通しての私の感想;バングラディッシュの農業をは昔ながらの伝統的な方法である。基本的には手作業で農業ををするし、余裕があれば牛を使う。つまり、全く機械化されていない。だからこそ、マイクロクレジットが成り立つ。つまり、無駄な買い物をしないのである。これが機械化してくると、機械をかいたい、燃料が必要だ、といってお金を貯めることが難しくなる。生活に必要なものが最低限あれば満足できる社会だからこそ、成り立つのではないかと思った。 ]]>

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