#1 Online Morning Cafe報告

オンライン・モーニング・カフェの第一弾として、4月17日木曜日にJICA海外協力隊としてジブチに派遣されていた関温理さんを交えて、現地での活動内容やキャリアについて話し合いました。オンライン・モーニング・カフェは、人に会いに行けない今だからこそオンラインで縁をつなぎ、将来の自分をより考える時期にある大学3・4年生が何かを掴める機会を少しでも増やしたいという思いから誕生しました。また、朝の時間にカフェの清々しい雰囲気で話すことで、その日をいい1日にしてほしいという思いも込められています。当日の様子を2期生のたつきがまとめてくれましたので、どうぞご覧ください。

関温理さんとのオンライン・モーニング・カフェ

報告:福田樹生(2期生)

4月17日、金曜日の朝、関温理さんは白湯を飲みながら、今後のキャリア等に悩みを持つ岸ゼミ1期,2期そして3期の学生と温理さんのこれまでのライフストーリーを語り合った。

オンライン・モーニング・カフェは、今日が記念すべき第一回目。

語る会は、温理さんの暖かくて、優しい雰囲気に包み込まれながら会話がスタートした。眠たい目を擦りながら、コーヒを啜る。5分後には、温理さんの引き込まれるお話で、眠気は吹き飛ぶことになる。

話し合いは3つのテーマである、「現在の活動・大学生活・これから」を軸に進んでいく。

現在の活動

関温理さんは、協力隊としてジブチに2年間の支援活動を行っていた。その活動は多岐にわたり、子供達の支援や女性の自立支援から難民支援活動などを行う。現地の人と共同して、彼/彼女らが自立できるようにする目的だ。生き生きと話す温理さんの姿から、参加者である1期&2期の鈴木さんは大きく頷いた。

盛り上がりを見せる中で、活動の一つである「ゴミ問題」を写真を交えて紹介してくれた。

ジブチでは、ゴミを外に捨てる文化があるそうだ。それによって、ネガティブなイメージがあるスラム街以外でもゴミだらけとなってしまう。一方、自分の家の中はとても綺麗にする。しかし、ゴミ問題が生み出す衛生的な側面に現地の人は気付いていない。また、ゴミ拾いをする人はステータスの低い人と見なす背景まである。外から見たときに、ジブチのゴミに対する文化はよくない。これが難しい。

「違う価値観や文化に対して、『違うよ。』と伝えることは難しいと思いますが、温理さんはどうされているのですか。」と2期生の豊浦さんは尋ねた。

啓発活動をするにあたって、子供たちが考え方を変えられるように視覚的なアプローチを用いたそうだ。写真を使用したり、クイズを出したり。または、劇を用いて演者と聴衆共に自分たちの文化や価値観を問い直せるような工夫をしているらしい。温理さんは、これまでの膨大なプロジェクト経験を、現在の活動で活かしている。

一番の盛り上がりを示した大学生活

留学、一般企業への就職、さらには教員として転職、そして現在は協力隊に到る。二十代で活発に行動する温理さんのキャリアはどのように形成されていったのだろうか。 「大学3年生の時に岸先生と出会い、多種多様なプロジェクトを経験させてもらった。」と話す。色々なキャリアを持つ方々の話を聞く機会があり、そこから協力隊への夢が見えた。

「何がしたいかをどう見つけるのか。」という問いを持つ学生に対して温理さんは、

「自分が苦手/興味がないなっていうのをしないこと。ちょっとやってみて、自分が好きかどうかを考えてみる。」

まずは挑戦することを進んで行ってきた温理さん。これには岸先生も微笑んでいた。

温理さんはインドでのフィールドワークに参加するまで、教育に関して興味が薄かった。家族に勧められて教職課程を履修する程度だった。

そんな中、インドに足を運んだことで教育の重要性に気付いた。「こんなに重要だったのか。これで社会を変えることができるかもしれない」と。きっかけはどこに落ちているかわからないもの。色々なことに挑戦することで、見えることがある。

これから

ここでは紹介しきれてないが、温理さんは在学中から現在に至るまで無数の実践を繰り返してきた。それだけ実践ベースで行動してきた分、「これまでの活動を意味付けたい」と語る。そうして、教育に関する知識を深掘りしていく過程で社会に影響を与えられる何かが見えてくると、目を輝かせながら温理さんはこれからを語った。

おわりに

自分たちが知らない世界を、「人」というメディアを介して知ることができる。温理さんが「色々なキャリアを持つ方々の話を聞く機会があり、そこから協力隊への夢が見えた」ことに、このプロジェクトの意義が集約されているように思える。オンラインで繋がれる、人との対話を通し、多くの学生がブレイクスルーを経験してもらいたい。

★参加した学生の感想

鄭 旼瑜(3期生)
おんりさん!今日は色んなお話を聞くことが出来てとても楽しかったです。
実際に途上国に行った方からのお話を聞いて、自分の知らないことを知れたと共に、もっとおんりさんがどんなプロジェクトをされてるのかすごく興味を持ちました!また、おんりさんのポジティブな考え方や、行動力や決断力などの価値観とかも、お話を聞いてて私とは全く違くて刺激になりました。 またいつか、おんりさんのプロジェクトのお話や他のお話も聞ける機会があればいいなと思います。今日は本当にありがとうございました!

楠本 幸生(3期生)
温理さん。今日はお陰様でとても有意義な朝を過ごせました。ありがとうございました!温理さんの「新しいこと」をなんでも挑戦する姿勢、嫌なことも「何かの役に立つ」と捉え取り組む姿に、すごく刺激を貰いました。とてもと言えないぐらい慎重派な私は、行動をする前に、すべきかすべきでないかを討論してしまうので、いくつもの可能性を掴みそびれてしまったのかなと思いました。慎重派であるため、自己分析/自己認識という物が常に私の中に存在します。温理さんの話を聞いて、これもまた1つのバイアスかもしれないと認識できたので、これからは自分の好き嫌いを固定してまうのでは無く、とりあえず踏み込んでみて、より柔軟に考えれるよう努力していきたいと思いました。