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10.30. 高次思考力育成に関する研究会、ウェブ2.0に関する研究会

今日は、3時そして、6時からそれぞれ高次思考力育成に関する研究会と、ウェブ2.0に関する研究会に参加した。前者の研究会では、共同研究者のM先生が発表。

『思考力育成に関する実践研究』
M先生は同僚のS先生と一緒に「分類する」という授業を設計、実践、評価した。枠組みとしては、関西学院大学の吉田先生が示す「知識、思考スキル、態度」の枠組みを使っている。つまり、思考スキルを教えるだけではなく(知識として)、それを教科横断で活用できる「スキル」、すなわち適応する力を育てたいと考えている。そのためには、「考える(分類する)」という意味づけが子どもの中になければ、難しいという事が実践研究を通してわかったということである。これまでの思考の研究では、思考力を育てるためにメタ認知とか思考スキルという言葉でそれを如何に教えるのか、ということが議論されてきたが、M先生の実践研究を通して、思考力育成のための授業デザインには、「場(状況)のデザイン」が不可欠であることが示された。状況をデザインする際の留意点としてM先生は次の3つを示した。ひとつは、考えさせるテーマについて経験や知識があること(ビオトープの課題では子どもたちは情報が十分でなかったため考えることができなかった)、ふたつめは、考える意味を見出させること(果物を売るという状況設定、児童が店員の立場からという状況設定をすることで、児童は何故自分が運類することが重要かということを理解し、自分の体験や考えに基づいて分類することができた。これがお寿司の分類だと難しかったと予想される)、最後に、制限をかけること(じゃぁ、分類してみましょう、では、児童は何のためにどう分類すればいいかがわからない。ふたつめの要素と関連している)。非常に興味深い発表だった。この研究は、JAPET@上越で発表予定である。

『WEB2.0に関する研究会』

今日はWengerのDigital Habitatを7人で輪読した。一度さらっと読んだことがあるが、じっくり事例と照らし合わせながら読んだことがない。そういう意味では、じっくり考えることができてよかった。この枠組みを使って具体的に事例を分析するなどして、研究をすすめていきたい。

10.29. メディア教育論 第6回目

今日はメディア教育論@関西大学の日です。今回は、学習者中心型の教育とメディアについて扱いました。学習者中心型の教育の歴史的、理論的背景について説明し、「学び」をどう捉えるかによって、授業設計やメディアの活用に違いがでることについて説明しました。抽象的な話が多く理解が難しいかもしれないですが、授業を分析する際に大事な視点となるので、少し時間をかけてて講義しました。

10.28. 科研と教育GPシンポジウムの書類&プレゼンづくり

科研の締め切りがそろそろ近付いてきました。本腰で取りかからないと。気合いいれます。同時に、11月に実施する日本語教員養成のための教育GPのシンポジウムに指定討論者として参加するため、そのためのプレゼンや書類を作りました。日本語教員養成の観点からJAPAIIのプロジェクトを分析した結果、そして、ICTの活用による日本語教員養成の実践デザインについて、報告する予定です。

10.27. ICTを活用した日本語教員養成のためのプロジェクト 中間報告

今日は、ICTを活用しハワイの日本語学習者に指導するという日本語教員養成のプロジェクト(JAPAII)の中間報告会を実施した。プロジェクトに参加してくれている学生のほとんどが出席し、前半の交流について、進捗状況、問題について報告してくれた。これに対して、交流相手の担任であるK先生が、ひとつひとつ丁寧に問題のためのアドバイスをくれた。詳細については、後にJAPAIIのホームページにアップする。 詳細はコチラ

10.26. 【KUFS】マルチメディアの制作 第6回目

今日から、フラッシュを使ってフォトアルバムを作るという個人課題に入りました。前期の授業では、すぐにグループワークを入れてしまったので、技術の差から、参加できる人とできな人が顕著にわかれてしまいました。情報系の大学での授業の場合、ある程度みんなコンピュータに慣れ親しみ、自分で技術習得していたので、初めからグループワークにしても問題がありませんでした。しかし、文系の大学では、必ずしも全員がコンピュータに慣れ親しんでいるわけではないことから、コンピュータが使えない人は活動に参加できないという問題が発生しました。そのため、今回は、第7回目の授業までは、グループで教材を作る作業に入る前に、個々の学生に対して技術指導をすることにしました。今回の課題を通して、フラッシュで教材を作る最低限の知識、技術を身につけることができるようになっています。グループ活動をデザインする際の留意点をしっかり押さえて、授業をデザインしていかなければいけません。

来週は学園祭で授業はお休みです。最後のウェブ教材を作って、後半はグループでの教材作成に力を入れていきたいと思います。

10.24. K科研会議@テレビ会議

夕方は5地点でK科研の会議をスカイプの音声機能を使って実施した。音声だけだったけれど、目的がしっかりしていれば特に問題なく会議ができるのだと思った。

K先生@日本福祉大学の研究テーマ
ワールドユースミーティングを事例として、ICTを活用し海外の学生と恊働することの達成感、充実感を振り返りのテキストデータから分析する。理論的枠組みとして、経験主義(コルブ)や構成主義を援用する。学生が経験を振り返り、知識や技術を習得していくプロセスと成果を明らかにする。調査方法は、事前と事後のアンケート調査を行いT検定を行う。注目する点としては、Burn Outする学生もいるため、その要因についても考察する。 web2.0との関連としては、ningというweb2.0ツールを使っているので、これを使って内省させることの教育効果を検討することである。

S先生@日本福祉大学
国際フィールドワークにおいて、学生の振り返りを促させるweb2.0(SNS)の活用について 。インターネット環境を活用し、現地でのフィールド調査を支援することを目的としている。ワールドユースミーティングの中では、たくさんのweb siteが立ち上げられているし、様々なICTツールが活用されている。フォーマルなものとしては、学生SNSを使い、インフォーマルなものとしては、twitter, ning, facebookなどがあり、学生は海外の学生とこれらを通して交流している。web2.0が学生の実践活動の何を支援しているかについて関心がある。(たとえば、formalとinformalなツールの使用のバランスなど)

質疑応答:ワールドユースミーティングを事例とする事を通してモデル化されたものをどう他の事例に適応させていくのか(一般化させていくのか)
→1年間のカリキュラムの中に、海外の人とつながりながら学習する活動を位置づける。ワールドユースミーティング以外に、国際フィールドワークという活動があり、関連している点が多い。つまり、単に国際フィールドワークに行かせるだけではなくて、それをどう支援していくのか(学生の学習をマネージメントしていくのか)という点で、研究成果を貢献できる。

質疑応答②:先行文献のレビューのフィールドとしてどこを参考にしているのか。
→第二言語習得、PBL、デジタルストーリーテリングなど

質疑応答③:国際フィールドワークにでた学生は、インターネットにアクセスできる環境があるのか?特に途上国においてインターネットを活用できるのか。
→可能である。学生は、自分の振り返りをアップするだけではなく、他の国で活動している学生の振り返りも参考にすることができている。

岸@京都外国語大学
テーマ①大学院における地域と連携したプロジェクト型学習におけるweb2.0の活用について。
テーマ②日本語教員養成のためのICTの活用について

K先生@関西大学
ハワイの初等・中等・高等教育と実践している様々な交流プロジェクトをフィールドとした研究

K先生@関西大学
国際フィールドワークに出かける学生のeポートフォリオの分析と評価

まとめ:どの事例においても、国際フィールドワークという体験を如何に内省して、実践的スキルを習得させるかが研究テーマになっていた。そのためには、如何に内省させるか、という視点が非常に重要になる。内省させる際、学生か院生か、具体的な専門性があるか、ないか(たとえば、日本語教育養成のためか、英語習得のためか、など)も関連しているので、それぞれの事例のユニークさを考慮しながら、一般的なモデルを出していけるとよい。

10.24. 大学生の自己調整学習に関する研究@M先生ゼミ

今日は、京都大学のH君が、大学生の自己調整学習に関する研究論文を発表してくれた。非常に関心があるテーマだし、私も日々、大学生の自己調整について考えていたので、非常に勉強になった。関心が広ろがったし、理解も深まったので、H君には感謝!

特に関心を持ったのは、最近では、自己「調整」ではなく、マネージメントという言葉が使われ始めているという点。調整という言葉には、コントロールという意味が非常に強くあるが、マネージメントとなると意味は変わる。学習をコントロールするというより、如何にマネージメントするかというほうが、確かに発展性のある考え方だと思った。

疑問に思った点は次の通り。
① 大学生の自己調整を考える際、それを、「授業内での自己調整」とするのか「大学生生活における自己調整」にするかで意味合いはずいぶんかわるということ。つまり、自分自身の経験を振り返っても、自分の将来(ヴィジョン)とあった授業は、頑張って勉強するけれど、そうでない授業は手を抜いたりしていた。高等教育は、初等・中等教育とは違って、授業の成果を試験や受験という形ではからない。そのため、授業に積極的に参加するというのは、それが学生にとって意味のあるものであるという前提であることが必要である。しかし、実際大学のカリキュラムは確かに体系的にしようとは試みていると思うが実際はそうではない。履修したくない科目もあるはず。そういった中、学生は、科目間でも優先順位を決めて、がんばる、がんばらないを判断しているような気がする。それに、大学に授業というよりむしろ将来(卒業後)に向けてのインフォーマルな活動のほうに自己調整が求められる感じがする。そのため、自己調整をどういうフィールドで見ていくかが非常に重要だと思った。

② 自己調整とモチベーションの違い
ジマーマンらがいう自己調整をよくみてみると、動機付けとどう違うのか、と疑問がわく。つまり、行動(パフォーマンス)するためには、動機が必要で、その動機の背景には自己決定やアイデンティティがあるということはわかるが、それも含めてモチベーションなんじゃないかな、て思った。モチベーションと自己決定、アイデンティティというものを切り離して考えることってできるのかしら?それに自己決定感やモチベーション、アイデンティティというものは文脈依存なものであり、常にダイナミックに変化する。そういうものを固定的なこととして捉える事の限界ってきっとあると思う。(もちろん、固定的に捉えることで見えてくるものがあるので、メリットは多いが、そのデメリットも同時に考察していく必要があるということ)。

10.23. 研究会@田町で研究論文検討会

毎月1回、箕浦先生(お茶の水大学名誉教授)のもと、全国から先生方が集まり、研究会を実施している。今回は、引き続きVALSINERの著書を輪読し(T先生)、その後、この理論やモデルに基づいて事例を分析(岸発表)である。実際に事例をこのモデルに基づいて分析したがかなり難しいと思った。VALSINERのモデルは、確かに従来の「文化」の定義を再検討し、文化をダイナミックな相互作用的な視点から捉えている点が非常にユニークであり、意味があると思うが、モデルがシンプルであるため、文化について理解するためには役立つが、事例を分析するのは少し困難である。しかし、T先生が発表された章のモデルは、よりdevelopedされたものであり、これをもとにもう一度事例を再分析するとまた新しい観点から分析できるのかな,と思った。研究会でいただいたコメントなどについては、のちほどまとめてアップしたい。

10.21. 国際協力における技術移転に関する論文

ミャンマーの教育大学をフィールドとした国際協力における技術移転に関する論文を書いている。事例をしぼっって、ドナー国から導入された技術が、現地においてどのようなプロセスを経て、技術移転されるのか、また、技術移転された技術は、どのように解釈され、実践されるようになるかについて、VALSINER(バルジネール)の理論とモデルに基づいて分析した。データは、今年度夏にとったデータに基づいている。この論文は、日曜日の箕浦先生の文献ゼミで発表する予定である。

10.20.【KUFS】パレスチナ難民としての私 国際教養部での講演

今日は、国際教養部のスミス先生と河上先生のインビテーションのもと、カマル氏が「パレスチナ難民としての私」というタイトルで講演をした。こういう講演をするのは初めてだ、とカマル氏。これまで、教育関係、情報教育関係などについて講演をしたことがあるが、「難民」であることを自分のライフストーリーとして語ることはなかった。というのも、シリアにいると、周りにいる人はみんな難民なので、当たり前だったからだ。改めて自分が難民であるということ、そして難民であるが故に自分の人生がどうだったのか、ということを考えたそうだ。

資料は近いうちにウェブにアップするので、欲しい人はダウンロードしてください。

10.19. 小学校のおける国際交流学習に関する研究打ち合わせ

K大学初等部のM先生と今後実施する国際交流学習に関する研究打ち合わせをした。7時から9時半までという遅い時間でのミーティング。どうしてもこの時間でしか会議ができない。テレビ会議での打ち合わせも最近多くなったけれど、やっぱり対面のほうが、アイデアも出るし、まとまりやすい。

データはデジタルストーリーてリングを通した異文化理解。異文化理解を思考力育成の観点から捉える。理論的枠組みは関西学院大学の吉田先生の思考力育成の枠組みを使う。海外でも、デジタルストーリーてリングについての研究や実践が結構報告されていて、参考になりそう。

http://www.storycenter.org/

10.17.沖縄の資料館の展示しかたについて調査

17日は、沖縄戦に関連する資料館を訪れ、資料の展示の仕方について調査した。児童・生徒にも分かりやすく展示されていた。メディア教育論の社会教育施設におけるメディア活用の授業の時に提示したい。

10.16-18.沖縄出張

JICA沖縄国際センターで、ベトナム、ブータン、エチオピア、スリランカ、ネパール、ボツワナの研修員に対して、動機づけおよび行動変容に関する研修を行った。彼らは、省庁に勤務していて、それぞれの職場の改善を開発コミュニケーションの観点から問題を分析し、解決策を模索している。そこで、本研修では、それぞれの省庁が抱えている問題を如何に抱えるかについてRogerの普及理論を用いて、現状を分析し、Future Planを立てた。アウトプットとしてボツワナの研修員のアクションプランを下記に示す。

ボツワナ(農業省)の事例

(1)目的:農業を営むことの利益を理解し、そのためには継続的な取り組みが必要であることを知り、実践させる。

(2)対象:農家の若者

(3)Prior Conditions

Previous Practice:農家の若者は、農業を継がず仕事を求めて都会に出てしまう。農家を継ぐものが減少している。

Felt needs/ Practice:すぐにやめてしまう。農家を続けることで利益を得ることができるが、長期的に取り組まないと収入がない。また、農業は豊作と区作があるので、そのリスクを冒したくない。働いてすぐに収入がほしいし、安定した収入がほしい。

Innovativeness:農家の若者に農業には忍耐が必要であり、実践しなければ、効果的に農業を営むことができない(つまり短期間で収入を得るものではない)ということを知ってほしい。

Norms of the social system: 農業は高齢者の仕事だと思っている。

(4)Knowledge Stageにおいて必要な情報とは?

①    農業を営むことが利益を出すことを理解する
②    農業を家族で続けていくことによって、高い技術の転移が可能であることを理解する(研修よりも家族が蓄積してきた農業の知識やスキルのほうが役に立つことが多い)
③    家族で代々農業を続けることが得であることを認識する

(5)Persuasion Stageにおいて必要な情報とは?

①    家族にとっての利益(農家を続けることのメリット)
②    長期的な視野での問題の認識(長期的なヴィジョンを持つ)

10.15. UNRWAの学校における視聴覚メディア活用の事例についてカマル氏の講義

本日の「教育メディア論」@関西大学では、カマル氏にUNRWAの学校における視聴覚メディアの活用の事例について講演をしてもらった。シリアにいる40万人のパレスチナ難民の教育において視聴覚メディアは不可欠となっている。まずは、パレスチナ難民のおかれている状況、独特の問題を話してもらった後に、視聴覚メディアを活用した授業について、理科、算数、英語、社会の事例を紹介してもらった。講演後、学生からかなり多くの質問を受けた。そのうちの何点かは、パレスチナ難民やパレスチナ問題についてであったが、これと関連し、なぜ平和教育において教育が重要か、そしてそのような教育において視聴覚メディアが重要かについて理解してもらえることができた(と思う)。

10.13. フィールド調査 教育委員会による教員支援

今日は、教育委員会による教員支援の現状と課題について調査するため、高槻市の教育委員会に行った。コーディネータをしてくださったのは高槻の小学校で長年校長先生をしていたN先生。教育センターには何度か行き来していたけれど、教育委員会に来るのは初めて。スーバーバイザーがどういう内容の仕事を、どういう方法でしているのかについて調査した。

10.12.アラビア語学習者との交流

KUFSにはアラビア語の授業がある。今日は、その授業を見学させてもらうことになった。講師のT先生は、エジプト人。典型的なアラブ人同様とても気さくで、素敵な人だ。学生は5名だけだったが、アラブに関心があり、アラビア語を学び、イスラムに理解を示す学生と交流できて、カマル氏は非常に喜んでいた。

学生はまだアラビア語の初学者であったが、T先生とカマル氏の会話を慎重に聞いて、知っている単語をピックアップしていた。「マディーナ」っていってたよね、どういう意味だった?という感じで、単語を確認していた。非常に熱心な学生たちだった。

私自身、久しぶりにアラビア語を話して、楽しかった。アラビア語を忘れないように、時々は聞いたり話したりしたいものだ(そういう機会が日本にはあまりないのだけれど)

10.12.パレスチナ難民教育支援のためのFlash教材活用

今日は、「マルチメディアの制作」の授業でUNRWA@シリアのカマル氏に、パレスチナ難民の学校におけるFlash教材の活用事例について講義をしてもらった。通訳なしの英語での講演だったので、何人かはよく理解できていなかったかもしれない(途中で、通訳を入れた)。

しかし、学生からの振り返りシートを見てみると、よく内容を理解していたし、パレスチナ難民が置かれている現状、背景、教育事情、そして教育の問題、Flash教材(視聴覚教材)が何故彼らに不可欠なのか、という点についてよくわかっていたと思う。多くの質問もあり、カマル氏にすべて答えてもらう形で講演を終えた。

関心のある人は資料はUsing FLASH at UNRWA schools からダウンロードしてください。

来週は、国際教養学部で講演することになった。今回はメディア活用の観点からパレスチナ難民の教育について話してもらったが、来週は彼自身の「難民」としてのライフストーリーを語るである。

(気づき)今回、カマル氏と一緒に資料を作成していく中で、ちょっとした葛藤があった。パレスチナ難民について説明するのに、パレスチナがイスラム教、キリスト教、ユダヤ教の聖地であることを述べ、それぞれの宗教にとって、なぜエルサレムが聖地なのかについて写真を乗せた。そこにはユダヤ教徒が嘆きの壁にむかってお祈りをしているところだが、カマル氏は、「この写真は見せないし、ユダヤ教にとってエルサレムが聖地であることも言わない」と主張。その理由として、「嘆きの壁もまた彼らのものではないし、それを理由に土地を占領することは許されるべきじゃない。私はそれを断じて正当化できない」というのである。学生に講演するのに、偏った考えを示すべきじゃない、立場をわきまえ中立であるべきだ、というと、「絶対に嫌だ」というので、結局そのスライドはすべて消すことにした。「語る」ということは、かならず「主観」が入る。ジャーナリズムも同じだが、公共の場で話す場合は、中立な立場から語ってほしいとは思うが、やっぱりそこには情報発信者の「主観」が入る。それが際立っているか、そうでないかの話だし、まぁ、仕方がないのかもしれない。

カマル氏と講義資料の準備&科研会議

今朝は、明日の授業プレゼンをカマル氏と議論しながら作成。

明日のマルチメディアの制作の授業では、シリアのUNRWAの学校におけるFlash教材の活用事例についてUNRWA-SYR の教育開発センターの副所長にプレゼンをしてもらう。UNRWAの学校はパレスチナ難民のための学校であるため、いくつかの理由からFlash教材が非常に重要な役割を果たしている。Flash教材を制作している学生に、なぜFlash教材が重要かについてパレスチナ難民の教育の現場を事例として考えてもらいたい。

午後は、科研に関するミーティング。日本語教員養成の長期的視野を持って、何から何をスタートして実績を残していくかについて考える必要がある。

10.10. D論検討会@関西大学

日曜日は、関西大学総合情報学研究科の博士課程の学生の論文検討会に参加。

(1)国際教育協力における教員研修に関する研究
2名の学生がそれぞれシリアとボリビアを事例として論文を書いている。現行の途上国の教育開発プロジェクトに対する問題が指摘される中、如何にその問題に対して対応していくかが課題となっている。新しいアプローチとして、ドナー国からの技術移転だけではなく、技術を途上国の文化、社会に合わせた形で適応させていくような取り組みが推進されているが、この取り組みに関するミクロな研究は少ない。そこで、それぞれ同僚性や恊働という軸から、事例を分析していた。
議題になったのは、なぜ、ボリビアなのか、なぜシリアなのか、という点。また、事例を分析する際の研究方法について。どのようなパラダイムで国際教育協力をみていくのか、ということも重要。

(2)思考力育成のためのカリキュラム開発
私も思考力育成に関する研究に関わっているので非常に興味があるが、「思考」をどう捉えるかをまず定義すべき。すでに文化人類学や比較人類学から、思考は文脈依存であることは証明されている。しかし、教育工学ではそれまで情報処理アプローチの観点から思考を捉えてきたため、そこから抜け出せていない。どのパラダイムで思考を捉えるのか、なぜか、ということを明確にしていく必要がある。

(3)大学における自己調整学習力の育成
大学生の自己調整学習が重要であることは自明の通り。それをどうはかり、どう育成するかという観点をどのパラダイムで捉えるかを決める必要がある。従来の自己調整学習は、量的手法によって、「能力」として捉えられてきたが、それにも限界が指摘されている。現行の理論や方法を乗り越える提案が必要。

(4)情報の教員のためのプレサービストレーニング
教師は自分が教えられてきたようにしか教えることができない、ということを前提考えると、従来の教育実習では情報の教員としての資質を育てることができない。そのために大学は、どのような取り組みをしていくべきか。まずは、Boundary Crossingしながら学んだ学生(卒業生)が、その経験を実際の教師としての経験にどう行かせることができたかについて調査する必要がある。これについて、一部私も関わる予定。

10.9. WEB2.0に関する研究会

土曜日は、K科研の研究会だった。Web2.0の教育的活用について、チームで研究をしていく。まずは、チーム内での共通理解を持つために、WengerのDigital Habitaを輪読する。この本は私も結構前に読み始めていたのだけれど、それ以外に読まなければ行けない文献がどんどんでてきて、本棚に起きっぱなしになっていた。読みたかった本なので、ちょうどよい。Wengerの枠組みを用いて、Web2.0を活用した教育実践を分析していく。

具体的なリサーチクエスチョンについては、今後見出していくが、今のところは、大きく下記の4点について研究を進めたいと思っている。

(1)海外との交流学習 Web2.0を用いたlearning communityの形成

(2)プレサービストレーニングにおけるWeb2.0の活用

(3)教科情報(情報C)におけるWeb2.0の活用

(4)Web2.0wを活用した大学院コミュニティの活性化に関する研究

WEB2.0に関する先行研究レビュー

(1)Taking Advantage of Web 2.0 and Video Resources for Developing a Social Service: Babelium Project, the Web Community for Foreign Language Speaking Practice
Santamaría Silvia Sanz, Varela Juan Antonio Pereira, Serrano Juilán Gutiérrez
2010 10th IEEE International Conference on Advanced Learning Technologies icalt: [ART1000016677]: p.597-598; July 5, 2010

(2)Personalized Annotation Management: A Web 2.0 Social Software for Enhancing Knowledge Sharing in Communities of Practice
Yang Stephen J.H., Chen Irene Y.L., Su Addison Y.S.
Seventh IEEE International Conference on Advanced Learning Technologies (ICALT 2007) icalt: [ART0008320488]: p.625-627; July 18, 2007

【KUFS】語学学習のためのeラーニング文献検索

今日はマルチメディア教育研究センターでの勤務。語学学習のためのeラーニングや端末携帯(ipad)の活用について文献検索した。結構な先行事例や研究がされていて、読むのにも結構な時間がかりそうだ。eラーニングは、まだまだ従来の理論に基づいて開発されてきたところがあるので、モチベーションの問題やインタラクションの問題など様々な問題が残っている。eラーニングのための理論構築が必要だが、まだそれに着手している研究者はほとんどにない。そのため、これまでの先行事例や研究を土台に、新しい取り組みや先進的な取り組みを実施しながら、それを評価し、コレまでの事例と比較検討しながら、理論を構築していくことが大事。いいきっかけなので、eラーニングについても勉強していこうと思う。

午後は、CALLシステムについての会議。私はCALLを用いた語学教育を受けた事がないので、とても新鮮だった。外国語大学では、不可欠なシステムだと思うし、これを使うことで自学自習も可能である。会議の際に面白いと感じた意見があった。「CALLにより、雑音のないきれいな発音での聞き取りが可能になったし、再生速度を変えることでゆっくりと聞く事ができるようになったが、実際に外国語を聞く場面では、いろんな雑音があり、そういう中で聞き取りを練習していく必要がある」というのだ。確かにそのとおりだと思うし、私自身がまさにその経験者。ヘッドフォンをした英語は聞けたけれど、いざ実際に使うとなると、いろんな音が耳障りでうまく聞き取れなかった経験がある。Authenticな環境のもと聞き取りができるような環境が今後できていくかもしれない。

10.6【KUFS】ハワイとの交流も順調に進んでいます

毎週水曜日、日本語学科の先生とJAPAI’Iプロジェクトの進捗状況を確認している。今のところうまくいっているようで安心した。口コミで広がって、参加者も増加している。非常に嬉しいニュースだ。KUFSの学生は日本語を教えるということを通して、日本の文化に対して自覚的になることができるだろうし、日本語を教えるという活動に参加することで、社会的責任をもちながら社会貢献をすることができる。サービスラーニングの一つの形であるといえるのではないだろうか。

午後は、メディア教育論の授業案と資料づくり。次の授業は視聴覚教育の歴史について扱うが、最新のICT機器に慣れ親しんだ今の学生にとって、コミュニケーションツールとしてパソコンや携帯端末を使って学習するということは当然のこと。なぜ、ICT機器が教育の中に導入されるようになったのか、それによって教育観や学習観がどう見直されるようになったかについてしっかり伝えたい。

前回の授業で出した課題がディスカッションボードにあがってきた。想像以上に学生はしっかり意見をもっていて関心した。フィードバックしなくても、十分理解できているし、ICTの利点と不利点を理解している。メディアリテラシーや代替経験、eラーニングによるモチベーションの問題など、学生から問題提起がでてきたので、これを広いながら授業を展開していきたい。(具体的にどう見せて、展開するかは考え中)。

【KUFS】マルチメディアの制作 第三回目授業

時間がかかったが、今日の授業で使うウェブ教材ができた。ウェブにアップし、動作確認ができたので準備OK。前回の授業の様子から、学生は、何度も再生して確認しながら作業を進めていたので,やはり一回の説明や資料を配るだけではなく、何度も見せて、まねさせる環境を作ることが実習系の授業では大事だということがわかった。ウェブ教材の評価もしなくていけないが、これは、前半の授業が終わった頃に学生に評価してもらい、後半と来年度に活かしたい。本日は、FLASH CS5を使って、イラストを描くということ、シェイプトゥイーン、そして簡単なアクションの基礎について扱う。

〜授業終了後〜

個々の学生に進む度合いに違いがみられてきた。FLASHというよりパソコンの使い方が得意でない学生が3分の1ほどいるためである。ファイルの保存、ファイルのコピーなどが分からない学生もいる。ウェブ教材を使うことで、支援が必要な学生に集中して指導することができるため、そういう意味では、前期の授業よりもだいぶスムーズに授業を流すことができる。ただし、基本的にウェブ教材は、積み上げ式であるため、前回の授業でやったことが理解できていなければ、次の課題ができない(難しい)ようになっているため、前回の授業でやったことを忘れている学生にとっては今日の課題は難しかったようだ。毎回振り返りの時間を15分とる必要がある。

今週から、ウェブキャンパスのIT’S CLASSを使うことにした。制作を始めた学生は、フロー状態であるため、私の指示をほとんど聞いていない。そのため、ウェブであとで確認できるようにするため、課題の出し方、提出期限、ウェブ教材のURLなどすべてウェブで記録しておくことにした。また学生からの意見をすいあげるためにディスカッションボードも利用することにした。

大学での学びのデザイン 海外でのフィールドワークを通して

大学での学びのデザイン+キャリア教育について、K先生と本の執筆を考案中。そういう時に、外大のキャリアアップセンターから海外の組織と連携したフィールドワークの案件発掘の依頼が来た。非常にタイミングが良い。学習環境の視点から、大学での学びを如何にデザインするかについて、ひとつの研究テーマとして進めていきたい。さて、そのためにも今からしっかり準備をしていかないと。K大学で実施しているフィリピンでのフィールドワークが非常に参考になるので、それを博士論文にまとめようとしているY君ともこれからしっかり議論していきたい。

インドでの案件発掘であるため、同級生のYに相談して進めていきたい。こうやって大学や大学院のつながりが、社会貢献や教育開発につながっていくのが嬉しい。私自身「つながりの中での学び」を経験しているといえる。

【国際協力に関心のある学生さんへ】グローバルフェスタ

国際協力に関心のある学生さんへ

私の先輩から次のようなお知らせがきました。
東京で、グローバルフェスタというイベントがあります。
これがスケジュールです。

http://www.ecfa.or.jp/japanese/pr/gf/data/ecfatimetable2010.pdf
キャリア相談も随時行っておりますので、開発コンサルタントに関心の
あれば、いってみてはどうでしょうか。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
各位

今週末開催される「グローバルフェスタJAPAN2010」
についてご案内させていただきます。

当日はODA現場の最前線で働く開発コンサルタントの生の声を
伝えるということで、「開発コンサルタントについてのプレゼンテーション」
と「キャリア相談」を行います。周りでご関心のある方がいらっしゃいましたら、
ご案内いただければ幸いです。
皆様のご来場・ご協力お待ちしております。

ECFA 河野

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「グローバルフェスタJAPAN2010」ECFA出展について
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日 時: 2010年10月2日(土)、10月3日(日)  10:00-17:00
場 所: 日比谷公園内
(ECFA出展テント位置は大噴水周り「B-17」です。
http://www.gfjapan.com/web/02_place/file/2010_map.pdf

◆━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━◆
開発コンサルタントを紹介するプレゼンテーション
◆━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━◆
ODAプロジェクトの紹介や開発コンサルタントの仕事、開発コンサル
タントのキャリアパスなど、開発コンサルタントを紹介するプレゼンテ
ーションを行います。

【10月2日(土)】
▼13:00-14:00@ECFAブース
「技術協力プロジェクトなど海外コンサルタント活動のご紹介」
株式会社三祐コンサルタンツ 大石 貴行氏

▼15:00-16:00 @ワークショップテント③
参加型トークイベント「私達はODAの”プロ”です」
モデレーター:ICNet㈱ 河原 工 氏
パネリスト:
八千代エンジニヤリング㈱ 小宮 雅嗣 氏
㈱パデコ 塩田 恵 氏
JICA中南米部 米田 元 氏
JICA地球環境部 眞田 明子 氏
ECFA 河野 敬子

【10月3日(日)】
▼12:30-13:30@ECFAブース
「ラオス版一村一品運動の模索」
アイ・シー・ネット株式会社
本村 公一 氏

▼14:30-15:30@ECFAブース
「エクアドルで山岳地域の先住民を支援するには、何が必要?」
株式会社 オリエンタルコンサルタンツ
保久 太洋 氏

◆━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━◆
開発コンサルタントキャリア相談
◆━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━…‥‥…━◆
将来、開発コンサルタントになりたいと考えている方の個別相談を
行います。お気軽にお声賭けください。

eラーニングの開発

今、2つのeラーニング開発に関わっている。eラーニングは、ユーザーとして活用したことがあるが、開発のほうはしたことがない。そのため、詳しい事は良く知らないのだけれど、やはり開発には手順がある。こういう機会でeラーニングの開発のメンバーになったのだから、その開発の手順についてしっかり理解し、貢献していきたい。熊本大学は、eラーニングの開発に関する講義などもあると聞いているので、S先生やN先生にいろいろ教えてもらおうと思う。

まずは、下記の資料をしっかり分析することから始める。

放送大学 メディア教育研究

http://www.code.ouj.ac.jp/media/backnumber

ICT活用授業を通した国際連携

http://www.code.ouj.ac.jp/media/backnumber/7

【KUFS】9.30. スペイン語授業支援 ウェブ上での学習記録の蓄積

スペイン語の先生から、ウェブ上で学生の学習記録を記録し、それを教師がいつでも閲覧し、コメントできるようにしたい、という依頼があった。外大にもWEB CAMPUSというシステムがあるが、ファイルをアップし、教員に提出することはできるが、それを教員がチェックしフィードバックするにはまたファイルをアップする必要がある。そのため、今回は、GoogleのGoogle documentを使うことにした。

Google Documentはウェブ上でファイルを共有するだけではなく、アクセス権を与えた人が自由にファイルを書き込んだり、修正したりできる。そのためには、Google accountをとる必要があるが、そのスペイン語の授業の学生は、誰もGoogleアカウントを持っていなかった。そのため、まずはAccountをつくるところから始める必要があった。

Google accountをとるのは非常に簡単な作業だが、これがかなりてこづった。ひとつは、確認作業のために、既存のメールアドレスを入れなければいけないのだが、それを外大のメールにするように指示したが、4分の1の学生が自分の外大のアドレスを覚えていなかった。普段使っていないのが理由なのだが(初年時で授業で習うのだが)、メールアドレスを間違えたり、覚えていなかったりでかなり作業の時間がかかった。次に、何をどう触ったのか分からないが次々にエラーがでたことである。同様のエラーが多くでたので、まとめて対応できたが、なぜエラーがでたかについては、見ていなかったので、問題の把握ができず、解決に時間がかかった。

なんとか授業中に全員にアカウントをとらせ、教員と共有するためのファイルをGoogle documentにアップさせることができたが、かなり時間も労力もかかった。終わった時には疲労困憊だった。今の学生は携帯でネットをつかうが、コンピュータをそれほど使っていないのかもしれない。とりあえず、無事に全員到達点までできてよかった。指示が難しい。